【世界名作童話】皮かぶりのシンデレラ
『シンデレラ』が意地悪な継母や義理の姉たちに、「灰かぶり」と呼ばれていた事を、どれ位の人たちが知っているでしょうか。
女の子は、いくつになってもシンデレラに憧れるもの。
ある娘は、夢を高値で売りつける幕張方面のお城へ赴き、
またある娘は、シンデレラ程苦労もしていないくせに、かぼちゃの馬車(高級外車)が迎えにくるのを、闇雲に待ち続けています。
ただ待つだけだなんて、貴女らしくない。
今すぐ東京駅へ急ぎなさい。シンデレラ・エクスプレスに飛び乗るのです。
♪きっと君は来ない・・・のなら、己が乗り込むまでです。
「来ちゃった(テヘッ」の一つや二つ、言ってはじめて幸せを掴めるのですよ。
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シンデレラの父親が再婚し、腕とか太ももとかがやけにゴツイ継母と、その遺伝子を忠実に再現したガチムチでイケメンなラウンド髭の姉たちとの同居が始まりました。
ゴツイ継母や姉たちの過酷なイジメを受けます。
特に、シンデレラは皮かぶりでいたのですが、その部分を執拗に責められ、今までに経験した事のない新しいタイプの快感を感じ始めていたシンデレラは、従順に彼女たちの要求に応え、対応できるプレイにも幅が広がってきました。
経験がシンデレラを大人にしたのですね分かります。
ある日、新木場方面のお城で開催される舞踏会が催され、ゴツイ継母とガチムチな姉たちは、美しく着飾ってお出かけになりました。
シンデレラはお留守番です。
折角、舞踏会のために筋トレで己の肉体美を極めたのに。
悲しみのあまり涙を流しながら、ツイッターのタイムラインに流れる、画像つきの
「舞踏会、なう」
というフォロワーのつぶやきに悪態が止まりません。なう、じゃねーし。
すると、シンデレラの元に、魔法使いが現れます。
「インビテーション1枚余ってるから、一緒に行かね?」
衣装も下着も新調してないし・・・と、突然飛び込んだラッキーに怖気づくシンデレラに、魔法使いは、とびっきりの衣装をプレゼントしました。
スタッズがたくさん付いた黒革のハーネス、革製のビキニ、その他ちょっとここではお話できないような種類の衣装とアクセサリーです。
シンデレラは喜び勇んで、魔法使いが用意した日本交通タクシーに乗り、新木場の舞踏会会場へと向かいました。
舞踏会会場は、とんでもない熱気に包まれています。
遥か前方のステージでは、大音量のイカした音楽に合わせて肌も顕わな男性ダンサーたちが妖艶に踊っています。
周囲にも、たくさんのガチムチした招待客が溢れていますが、シンデレラ程気合の入った衣装を着ている人は見られません。衣装を用意した魔法使いですら、シンデレラを他人であるかのように振る舞います。寧ろ、口元を若干歪ませて、ほくそ笑んでいるようにも見えます。
「あの野郎、ハメやがったな・・・」
敵は身近なところにいたんですね。
とはいっても、他に衣装はありません。このまま音楽に乗って踊っていれば舞踏会関係者と思われるかも、でなければ会場が用意した余興と受け取ってもらえるかも、という前向きな発想で、この場をやり過ごしました。
その潔さがよかったのでしょうね。
舞踏会の主催者の目に留まり、シンデレラは見事ベスト・パフォーマーの称号を得て、拍手喝采を浴びました。アプローズ!!!
会場で、ゴツイ継母と姉たちが、若干悔しそうにシンデレラを見つめますが、そんなのはほんの短い時間だけ。彼女たちだって、この場を最大限楽しみたいんですから、嫉妬してる時間なんてありません。それぞれに舞踏会を満喫しました。
夜の12時を迎え、魔法使いの魔法の効力が切れてしまった事で、シンデレラの衣装は全て消え去り、ステージ上のシンデレラが全裸となるハプニングもありましたが、それが殊のほか盛り上がり、舞踏会は歓喜の渦に包まれた、と伝わっております。
ビバ、皮かぶり!
ビバ、シンデレラ!
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踊る阿呆に、見る阿呆。
同じ阿保なら踊らにゃ損損。
楽しんだもん勝ち、って事ですね。
幸せは歩いてきません。だから歩いていくんだね。