騙されるオンナ (インシディアス第2章に見る、DV男にハマるオンナの一生)
アメリカのホラーって言えばさ。
意味なく金髪美女のシャワーシーンあったりとか、セックスしたら死ぬ!とか。
とにかく穴みたいな形状のモノを見たら即勃起しそうなメリケンGUYSの為にあるようなものじゃないですか。
『ホラーは若手俳優の登竜門』っつーのは、言いかえれば『ホラーはガキしか観ない』っつーことであって、ヌード主義・ショッキングシーン主義を貫く、映画館で合法的に観れるエロ本な訳ですよ。
大人の映画ファンが虜になったヒッチコックの『サイコ』ですら、シャワーシーンしか有名ではない。
(『サイコ』をホラーとするなら、ですけど。あれはホラー調のサスペンスだな)
つまり、アメリカホラーはエロ本。
カップルでホラー観た後はセックスしましょ、が正義なセックスに至るまでの手段みたいなものなのです。
だから、ヌードもショッキングシーンもない『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が上映された時は震えたんですよ。つか、揺れる画像に酔った。
当時、映画館でバイトしていたんだけど、結構な確率で吐かれてさぁ。
どの上映回も満席で、劇場から出たくても出られない人が多かったようで、上映終了後の館内清掃は凄惨を極めたよ。毎回非常ドア開けて換気したりしてな・・・って違う。
アジア系のM・ナイト・シャマラン監督の『シックス・センス』の大ヒットによってジトジト系ホラーに脚光が集まり、さらに『ブレア・・・』によって、疑似ドキュメンタリーという手法が、アメリカ産ホラーに新しい息吹を吹き込んだのよね。
偶然だけど、この両作は共に1999年公開です。
その後者が『パラノーマル・アクティビティ』につながる訳ですが。
『この後セックスしようぜ!』の『ソウ』と、
『じっとり疑似エッチ・・・じゃなかったドキュメント』の『パラノーマル・アクティビティ』の制作陣がタッグを組んだ前作『インシディアス』は、どういう訳か
ダースモールが画面いっぱいに暴れる痛快なバトルアクションだった。
ジトジトもしないし、抜けもしない。
『パラノーマル・・・』然り、『フォース・カインド』然り。
日本人のホモ・・・じゃなくて日本人のホラー映画ファンとしては、メリケンさんにホラー作るのは無理なんじゃないかしら、と思ったりもしたのです。
ジトジト系ホラーは日本人に任せなさいよっ!
ついでに、エッチなビデオも日本人に任せなさいよっ!
ってなる訳です。
真に怖い映画は日本のホラーであり、真に抜けるビデオは日本のエロビデオ。
そんな確信に近い何かを感じつつ、『インシディアス 第二章』を観たんですね。
ここまでが前置きです。
長い。
そろそろ挿入(IN)しろよ。
(この先、ネタバレする可能性がある訳でもないのですが、多分読んでも問題ありませんとも言い切れません。disってますから)
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何度騙されても、何度ぶたれても、同じタイプの男に惚れてしまう。
DVに悩む幸薄い女と似た性質を持つ、私だくてん。
『でも、たまに面白い映画もあるの』
『だって、たまにゾクゾクする夜を体験させてくれるの』
と、来るはずもない彼との幸せな未来を夢みて、やっぱり同じタイプの男の元に走る、そんなオンナにはどんなに客観的・理性的にアドバイスしても無駄。
なんだかんだ理由をつけて、オンナはDV男を求めるのです。
昔、1回だけしてくれた極上のセックスが忘れられないから。
その後、騙されてぶたれて泣く事になっても、その1回きりの記憶だけを支えにして、また求めるのです。
案の定、『インシディアス第二章』はDV男でした。
しかも第一章に内容をカブらせるという、「ダマされた苦い過去を思い出させる」というワナまで使って。
一言でいうなら、『前作よりはマシ(ただし、前作を観るという苦行を体験した者のみ)』といったところか。
前の男よりは、若干優しかった。
事が終わったら無言でシャワーを浴びに行く、なんて事もなく(実話)。
人が一生懸命騎〇位してる最中にうたた寝する、なんて事もなく(これも実話)。
一応はホラーとしての顔を保ってました。
すげーよそよそしい顔だったけど。
白塗りのキメ顔が小梅太夫だったけど。チックショー!っつってる時の。
わたしは彼にとって都合のいいオンナ。
どんなに辛く当たられても、彼の元に戻ってしまうバカなオンナ。
でもいいの。
一瞬だけでも優しくしてくれたら!『INしてASS』してくれたらっ!
って涙してたら映画が終わった。
隣りのカップルがすげー視線で俺を見たよね。
まぁいい。
「怖かったぁ・・・」って彼氏に抱きつく彼女をみて、この後セックスするんだろうなって思ったし。
チックショー!!
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【結論】
どうしても観たいなら、DVDレンタルまで待て。
あいつらにジトジト系ホラーは無理だ。作れねぇ。